耐震
建築基準法と同程度の耐震等級1ではなく、長期優良住宅認定基準である耐震等級2以上を最低耐震基準として施工しています。
また、2階建木造建築ではおこなわない「許容応力度計算(構造計算)」を必須とし、漏れのない地震対策をおこなっています。
断熱性能のすぐれた家では、家の外の気温や環境に左右されず、冷暖房に頼ることなく快適に過ごせると言われています。現在では、どの工務店でも当たり前に断熱性の重要性を説き、各社程度の差こそあれ断熱性能には力をいれ、ひとたびネット検索すれば膨大な情報にあふれています。
高山工務店では、自然素材の家を建て始めた頃より断熱には力をいれ取り組んでいますが、同時に高気密高断熱にすることで手にいれる快適さのウラで、知らない間に進行する結露による柱や土台への腐食についても力をいれて取り組み、長く快適に暮らせる住まいづくりを提供しつづけています。
断熱は、断熱材の種類とその厚さによって決まります。暴論を言うと、断熱性能をあげようと思えば断熱材を厚くしてしまえば良いのです。
しかし、木の壁は、コンクリート造とは違い「木」そのものに蓄熱性がなく、また木の壁を厚く出来ないため断熱性を期待できません。そのため木造の断熱は、外壁の中・天井・床に断熱材を入れることで断熱性能を確保しています。
断熱性があまりない鉄骨造ほどではありませんが、外壁の中に断熱材をいれる場合は、室内の熱が断熱材に遮られることで外壁が冷え、断熱材に透湿抵抗がないと室内の水蒸気がその冷えた外壁にぶつかり結露し、水滴となって土台を濡らし続けます。その蓄積で木材腐敗菌が繁殖し、さらにシロアリの発生を防ぐことができず、数週間で木の強度はなくなり、触れるだけでボロボロに剥がれ落ちる状態になってしまいます。
このような最悪の結果を防ぐには、室内の水蒸気を100%壁の中にはいれないことです。一般的には0.1〜0.2mmのビニールフィルムを使い室内の水蒸気を壁の中にいれないようにしていますが、コンセント・スイッチ部分や換気口等がたくさんあり、どんなに施工を完璧にしても完全機密は不可能といえます。
そこで考えられたのが、断熱材の中を水蒸気が自由に出入りする繊維系断熱材。結露する前に水蒸気を外へ逃すことができます。ところが、外壁に水蒸気が阻まれれば全く意味をなしません。外壁で結露ができる前に、透過性のある外壁で水蒸気を外に逃がすか、通気層を作り、さらに空気と水を通さず水蒸気だけを通すシートを施した防風層を作る必要があります。そこまで施工して、はじめて断熱欠損を最小限まで抑えた安全な断熱といえるのです。